KiCAD 8.0.1の備忘録
先日、Windows11のKiCADをVer.8に更新した。
フットプリントを作成していたのであるが、これまでKiCAD7にあったカスタム形状指定のタブが無くなってしまっている。 ちょっと困った。
Ver8では、カスタム形状ではなくTearDropが標準装備されたようだ。
以前は、個別に対応していたが基本機能として使えるようになるようだ。
KiCAD8からFootPrint編集画面でも、プロパティの編集ができるようになったが、ダイアログでは表示されている穴からのオフセット項目がプロパティ画面に表示されない。
プロパティ画面は非常に有用であり、穴からのオフセット機能は時折使用するので、出来ればこちらも合わせて表示してほしい。
Schematicsはグリッドにオーバーライドの概念が追加されたようですが、現在調査中。
1枚書いてみたが、比較的安定しているように感じます。
Ver8をインストールする際の注意点:
バージョン8で、ライブラリに いくつか機能が追加されたようですので、以前の7に戻す事がある場合、要注意。
←ベースの互換性は比較的高いようですが、8で作成したライブラリを7のフォルダに入れて動かすと、適合しない部分が起動時にエラーダイアログとして出る場合がある。
お勧めとしては、新しいバージョン8をインストール前にバージョン7で使っていたライブラリを、別のフォルダにコピーしておき、過去の設定やライブラリを引き継がず、新規で開始した方が良いと思う。
インストール後、過去にインストールされているバージョンの設定を引き継ぐかを確認するダイアログが表示されるが、ここは重要である。
パス設定情報などは、内部記録に保存されてしまうようで、後に設定やアンインストールしても、古いパスへの情報が消えないので後で混乱する。KiCADからの削除方法がない。
アンインストールで内部保存は消さない様なので、この確認ダイアログは1回しか出ない。
内部記録の保存先(レジストリかユーザー領域など普通には見えない場所)を調べて削除が必要。
追記 [2024/04/25]
調べたところ、レジストリ中にもKiCAD項目は有ったのですが、パスの設定文字列は見つからず、保存先はユーザー領域の、Appデータ(ユーザー\AppData\KiCAD\8.0)のkicad_common.jsonの中に、Jasonプログラムとして登録されていました。
テキストエディタで、ファイルから該当部分を削除し、KiCADを起動したところ、不用なパス登録が削除されました。
感想:
以前のKiCad5→6のようにダメダメフル更新ではなく、今回のKiCAD7→8への更新はマイナーチェンジのようです。 ←ほとんどを基本を7から引き継いでいるようです。
といっても今回はメジャーバージョンアップなので、ライブラリなど基本的な部分にも手が入っているようなので、必ずしも絶対に安定・安全と言う訳ではない。
現時点で8.0.1と、まだVer8になって1回しか更新されていないが、私的には移行しても良いかと感じます。
ただ、まだ落ちる事がありますので、より安定を求めるのであれば、次以降が良いかも。
フットプリントライブラリ編集ダイアログなどで、何度かKiCAD本体が落ちているが、どうもライブラリ作成は自動バックアップされていない様なので、要注意ですね。
2024.04.17時点の情報です。